総計: 489736  今日: 133  昨日: 240       Home Search SiteMap E-Mail Admin Page
天下無双 武蔵二刀剣法神免会
本文目次/16・3・1
稽古道具/17・3・20
生誕地問題/16・1・29
武蔵研究の深奥/16・11・20
秘伝書/18/2/17
剣法雑感/16・8・15
武蔵研究論文/20
入会について16/5/2
リンク/4
通販コーナー/16・5・20
秘奥義[門人頁]
拳法秘奥義
  
  
 信家の秘密 
    信家の秘密1 
    信家の秘密2 
    信家の秘密3 
    信家の秘密4 
    信家の秘密5 
    信家の秘密6 
    信家の秘密7 
    信家の秘密8 
    信家の秘密9 
    信家の秘密10 
    信家の秘密11 
    信家の秘密12 
    信家の秘密13 
    信家の秘密14 
    信家の秘密15 
    信家の秘密16 
    信家の秘密17 
    信家の秘密18 
    信家の秘密19 
    信家の秘密20 
    信家の秘密21 
無双直伝流居合術剣王会
無雙直傳流居合術劍王会
和科学の世界
琉球拳法秘拳会バナー
古流柔術研鑽会
古伝琉球拳法
天然理心流剣術研究
古伝秘武器術夢幻会
武蔵二刀剣法
大東流バーナ
祕傳大東流合氣柔術神氣館
無雙直傳和義禮和會
無雙直傳和義禮和會
幻の上方うどんの世界
幻の上方うどんの世界
唐傳影流
唐傳影流バナー
神戸下町たこ焼きの世界
チャンネル桜
古伝秘武器術夢幻会
チャンネル桜

名鐔師「信家」の秘密 その16
「筆跡の問題の裏」
どんな都合の良い論を頭で組み立てても筆跡の相違は確かに越えがたい難攻不落の鉄壁のようにも感じられる。……いや、本当にそうだろうか? 実を云えば存外そうとも言い切れないない事実も多々ある事を知らねばならない。実際多くの抜け穴、抜け道もあるのではなかろうか。筆者も多くの武術秘伝書の現物をみてきたが、一つの流儀の元祖から二代三代……後代の傳書比較から流儀の変遷における学術調査も多く行ってきた。そのような中で同じ代目の複数の傳書を監査することも多いが、実を云えばこれは本来筆跡や花押、印鑑などすべて一致するはずあるが、意外なことに存外一致しない事がかなり多いのである。「筆跡が違うと云う事は要するに何方かが贋作か、もしくは写し傳書なのではないのか」と言われるかも知れないが、しかし実は筆者が監査してきた秘傳書の多くは流儀の師範古家に残った間違いのない絶対の真正資料が多く、そしてそもそも武術傳書には贋作は至って少ないのである。写し文書はあるが、それならば花押や落款で判定する事ができる筈である……。是はどういう事かといえば江戸期に発行された傳書類は武術師範直筆傳書のようにみえて、実は多くの門人に発行する為に結構代筆者がおり、最後に師範が落款を押すだけの場合がかなりあると云う事なのである。またいま一つの慣習として、師範本家の本傳巻を師匠からの許しを得て書き写し、それに落款を押して頂くと云う事もあったと云う。故に譬え師範家から出た真正傳書といっても必ずしも直筆傳書でない可能性も高いのである。つまり信家鐔の銘は真正を現す工房の御徴(ルビ・ロゴマーク)として大体は決まったものが刻まれたが、荒木信家の傳書は傳書作成係が書いたものである可能性がある。傳書を書く係も複数いただろう。実際現存する荒木信家発行の傳書は二巻残っているが、両者の筆跡は似ているようで、よく見ると手癖が若干違うように筆者には感じられるのであり、同一人が書いたものとはどうも考えにくいのである。
恐らく武術秘伝書と云うものはその時々において手のある者に頼んで書いて貰う事がかなり多かったのではあるまいか。ここまで考えると武術傳書と鐔銘の筆跡が合致する必要性は殆どないと云うことになる。
いや、しかし勿論だからと言って逆に同一人物であると証明されたわけではさらさらなく、研究が振り出しに戻ったに過ぎない事である。依ってこそ筆者の研究もこれ以上の部分はかなり滞り、以後それほど進展もなく、十年の歳月が無為に過ぎ去ったである。
とはいえ鐔の研究はともかくとして、武術系の研究はその間も武蔵や青木鉄人の研究を含めてかなり深い部分まで探究し、ある程度の業績も残してきたとの自負もある。そのような中で、信家問題はやけにひつこい残り火の如くに筆者の心の奥に燻り、完全に消え去る事はなかったのであり、また時には外部から旋風が吹き込まれ小炎が上がる事もある。それは武術史研究の過程で露顕してきた武蔵文化との微妙な交差点と類似を感知した時である。
確かによくよくみてみると武蔵と信家鐔にはかなりの交差点があるのである。それを突き詰める事により「荒木無人斎信家と鐔師信家同一人説」をかなりのレベルで証する事も出来るのではあるまいか。実際物的証拠が既に湮滅しているだとすれば状況証拠を積み重ねるしかないではないか。
そのような立場で次回は今一度両者の文化の類似と交差点を追及して行こうと思うのである。
[続]

 

EasyMagic Copyright (C) 2003 LantechSoftware Co.,Ltd. All rights reserved.